2013年6月7日金曜日

日経平均26円安、直近「マド」埋め達成、売り一巡後に上げ転換の場面も=7日後場

7日後場の日経平均株価は前日比26円49銭安の1万2877円53銭と小幅ながら3日続落。寄り付きから株価指数先物主導で下げ幅を拡大し、1万2600円を割り込み、直近の「マド」(4月4日高値1万2634円54銭-翌5日安値1万2831円10銭)埋めを達成。

その後、いったん下げ渋ったが、円高進行につれて再び売りが強まり、一段安に1万2548円20銭(前日比355円82銭安)まで下落した。売り一巡後は、円相場が伸び悩むとともに先物に買い戻しが入り、切り返しの動きを強めつつ、一時は1万3106円20銭(同202円18銭高)まで浮上する場面があった。引けにかけては戻り売りに押され、小幅安に転じた。

東証1部の出来高は43億9973万株。売買代金は3兆3421億円。
騰落銘柄数は値上がり231銘柄、値下がり1447銘柄、変わらず38銘柄。

市場からは「一部で、厚生労衝省は引け後にGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の中期計画変更について記者会見すると伝わり、これをきっかけに先物に買い戻しの動きが強まった。一時は下にオーバーシュートしたが、『マド』埋め達成後に急速に切り返し、先行き期待感も出やすい。ただし、基調転換になるかは、まず今晩の米雇用統計を見極めてからだろう」(準大手証券)との声が聞かれた。

業種別では、トヨタ<7203>、いすゞ<7202>などの自動車株や、ブリヂス<5108>、浜ゴム<5101>などのタイヤ株に売りが継続。三菱電<6503>、太陽誘電<6976>などの電機株も引き続き軟調。新日鉄住金<5401>、JFE<5411>などの鉄鋼株や、商船三井<9104>、川崎汽<9107>などの海運株も安い。JX<5020>などの石油株も売られ、SUMCO<3436>などの金属製品株も値を下げた。個別では、FPG<7148>が大幅に3日続落し、値下がり率トップ。大同工<6373>、マーベラス<7844>、エーアイテイ<9381>などの下げも目立った。

半面、三井不<8801>、東急不<8815>などの不動産株に買いが継続。なかで、分譲マンション中堅のゴールドクレスト<8871>、タカラレーベン<8897>や、不動産ファンドのケネディクス<4321>は値上がり率上位。東電<9501>、中部電<9502>などの電力株や、全国保証<7164>、アイフル<8515>などのその他金融株も堅調。個別では、特定筋の介入思惑が根強いクレオス<8101>が継続物色され、廣済堂<7868>、富士急<9010>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、30業種が下落した。