2013年6月25日火曜日

中国の底打ちを見極め、物色はSNSゲーム関連など

株式オープニングコメント・強弱材料・支持抵抗

 25日の東京市場は、米国株式相場の下落の流れを引き継ぎ、売りが先行することに
なりそうだ。その後は、中国市場の動向を睨みながらの不安定な相場展開になろう。
米国市場ではNYダウが一時200ドルを超える下落局面をみせたが、下げの要因として
は長期金利の上昇に加えて、中国の信用収縮への警戒感である。その中国だが、24日
の上海指数は5%超の下げとなり、今年最大の下落率を記録した。まずは底打ちを見
極めたいとの様子見姿勢が強まることになりそうだ。

 また、24日の日経平均の日中値幅は約400円。東証1部の売買高は22億株と今年最低
だった。先物主導によるインデックス売りが指値の薄い中を一気に下押す展開であ
り、値振れの大きい相場環境のなかでは積極的な売買も限られそうである。ただし、
成長戦略を含めた安倍内閣の経済政策(アベノミクス)に対する海外からの期待は大
きい。日本株は十分に調整し、需給整理も進んでいるとみられる。下値の固さが意識
される局面では、外国人による資金流入なども期待されよう。

 物色の流れとしては、政府の成長戦略に関連する材料系の銘柄に個人主体の資金が
集中しやすいだろう。そのほか、米マイクロソフトは、自社で開発したゲームソフト
を他社のスマートフォン向けに公開することを決めたと報じられた。KLab<3656>と提
携し、2013年度中に米アップルの「iPhone」向けなどとして供給すると伝えている。
KLabを中核にSNSゲーム関連への物色が強まりそうである。そのほか、バイオ関連な
どの中小型株物色に。

 なお、24日のNY市場でダウ平均は139.84ドル安の14659.56、ナスダックは36.49ポ
イント安の3320.76。シカゴ日経225先物清算値は大証比10円高の13020円。ADRの日本
株はトヨタ<7203>、三井住友<8316>、キヤノン<7751>、コマツ<6301>、ソニー
<6758>、京セラ<6971>など、対東証比較(1ドル97.73円換算)で全般軟調。