2013年6月10日月曜日

「黒田バズーカ砲第2弾の砲声待ち」

今日の海外市場

 本日10日の欧米市場のドル・円は、本日から明日にかけて開催される日本銀行金融政策決定会合で、黒田バズーカ砲第2弾となる「長期資金供給オペ(LTRO)」への期待感から強含みに推移する展開が予想される。

 6月3日に、世界の著名なヘッジファンド勢が東京に終結し、安倍政権サイドから成長戦略に関する説明が行われた、と報じられた。
 ウォール・ストリート・ジャーナル紙は、「ジョージ・ソロス氏のヘッジファンド(運用資産240億ドル)が日本株買いを再開」と報じた。

 5日、安倍政権の成長戦略第3弾への失望売りで、安倍トレード(日本株買い・円売り)の手仕舞いが始まった。

 6日、大手英系ヘッジファンドが、債券買い持ちポジションの損失の穴埋め、安倍首相の成長戦略第3弾への失望感から、安倍トレード(日本株買い・円売り)ポジションの手仕舞いを執行した。
ドル・円は、投機筋などが円買いに乗じたことで、98円台から95円90銭まで急落した。

 7日、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が運用基本ポートフォリオを変更(外貨建て資産は約7兆円規模の増額)、即日施行と発表した。
 7日、米国5月の失業率が7.6%へ上昇(4月7.51%⇒5月7.55%)したことで、94円98銭まで続落した時点で、98円台で円買いを仕掛けた投機筋が円の売り戻しを行い、
97円80銭まで急騰した。

 日経平均株価は、上昇第3波動(高値15942円)後の調整局面で、半値押しの12085円が視野に入りつつある。現時点の安値は12548.20円。
 ドル・円も、上昇第3波動(高値103円74銭)後の調整局面で、38.2%押しの93円57銭が視野に入りつつある。現時点の安値は94円98銭。

 明日11日、黒田バズーカ砲第2弾としての長期資金供給オペ(LTRO)が導入されなければ、安倍トレード(日本株買い・円売り)の手仕舞いが加速する可能性が高まり、ジョージ・ソロス氏と日本の金融・財政当局との関係が密では無いことが判明する。