2013年6月19日水曜日

6/19話題株ピックアップ

話題株ピックアップ【夕刊】(1):カルソカンセ、三井住友FG、カカクコム、アステラス
■カルソニックカンセイ <7248> 418円  +32 (+8.3%)   本日終値
 カルソカンセ <7248> が急反発。日経産業新聞が19日付で「カルソニックカンセイはブラジルに初の生産拠点を設ける」と報じたことが買い材料視された。報道によると「メーターやステアリングコラムなどを組み合わせたコックピットモジュールを生産する。日産が建設中の工場内に組み立てラインを設置、物流コストの削減や製造リードタイム短縮につなげる」という。内需拡大が見込めるブラジル自動車市場での生産拡大に期待した買いが向かった。

■三井住友FG <8316> 4,240円  +210 (+5.2%)   本日終値
 野村証券が18日付で三井住友FG <8316> の投資判断「バイ(買い)」を継続し、目標株価を4300円→5100円に増額したことが買い材料視された。同証券では、足元の資金利益の健闘、手数料収益のモメンタム改善などを踏まえて、14年3月期の連結経常利益を従来予想の7238億円→1兆0247億円(会社計画は1兆0300億円)、15年3月期を6761億円→8901億円に上方修正。続く16年3月期を9042億円と予想。また、中期的には内外でのグループ経営の一体化・収益化に注目したいとしている。

■カカクコム <2371> 3,100円  +151 (+5.1%)   本日終値
 クレディ・スイス証券が18日付でカカクコム <2371> の投資判断を「ニュートラル(中立)→強気(アウトパフォーム)」に引き上げ、インターネットセクター内におけるトップピック(最優先の買い)に位置づけたことが買い材料視された。目標株価も2100円→3500円に増額。リポートでは、主力の「価格.com」「食べログ」に次ぐサイトの育成にはなお時間を要するものの、当面は「価格.com」「食べログ」の両輪によりEコマース市場平均を上回る成長が期待できると判断。同証券では、14年3月期の連結営業利益は150億円(会社計画は137億円)、15年3月期は186億円に伸び、最高益更新が続くと予想している。

■アステラス製薬 <4503> 5,050円  +210 (+4.3%)   本日終値
 アステラス <4503> が大幅反発。ロイター通信が19日付で「アステラス製薬は、皮膚炎治療剤『プロトピック』を含む皮膚用薬部門の売却を検討していることが、関係筋3人の話から明らかになった」と報じたことが買い材料視された。報道によると、同社はM&A業務を手掛けるDCアドバイザーに資産売却を依頼しており、売却額は5億-10億ドル(約477億-954億円)に上る可能性があるという。売却益の業績上乗せに加え、免疫抑制薬や過活動膀胱薬、抗がん剤などへの経営資源集中に期待する買いが向かった。

■ソフトバンク <9984> 5,460円  +220 (+4.2%)   本日終値
 ソフトバンク <9984> が大幅反発。18日、米衛星放送大手のディッシュ・ネットワークが、ソフトバンクと競っていた米スプリント・ネクステルの買収合戦から撤退すると発表したことが買い材料視された。ただし、一方でディッシュは、スプリントの子会社であるクリアワイヤのTOB(株式公開買い付け)に集中する方針も表明。高速無線通信向けの周波数を豊富に持つクリアワイヤは、スプリント買収により米国進出を目指すソフトバンクにとっても戦略的な重要性は高い。米ディッシュの方針は懸念材料として残るが、ひとまずスプリント買収の実現性が高まったことを好感する買いが向かった。

■日立造船 <7004> 145円  +5 (+3.6%)   本日終値
 18日、日立造 <7004> が発行済み株式数(自社株を除く)の0.19%にあたる150万株(金額で2億1000万円)を上限に、19日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNet-3」で自社株買い(買い付け価格は18日終値140円)を実施すると発表したことが買い手掛かり。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。

■東芝 <6502> 481円  +13 (+2.8%)   本日終値
 東芝 <6502> が大幅続伸。日経新聞が19日付で「東芝はテレビ事業のコストを2013年度に12年度と比べ約100億円削減する」と報じたことが買い材料視された。報道によると、社員の配置転換とグローバルでの生産体制見直しを推し進め、営業から生産、設計まで全段階でコスト抑制を図るという。テレビ事業は連結ベースで12年度に500億円近い営業赤字だったが、13年度下半期には黒字回復を目指すとしており、構造改革の進展による企業体質の強化に期待する買いが向かった。

■IHI(7013) 371円  +7 (+1.9%)   本日終値
 IHI が4日続伸。日経産業新聞が19日付で「IHIは高精度な金属部品の仕上げ加工ができるロボットを開発した」と報じたことが買い材料視された。報道によると「加工時に工具を押し当てる力をセンサーで感知して、工具の摩耗などによる加工精度の微妙な変化を随時修正する機能を搭載した」という。同社では製造現場での熟練者が不足を想定し、熟練者と同レベルの作業ができるロボットを開発することで、業務の繁閑に弾力的に対応できる体制づくりを狙うとしている。

■リソー教育(4714) 8,870円  -710 (-7.4%)   本日終値  東証1部 下落率3位
 18日、リソー教育 が欧州を中心とした海外市場で46万株の公募増資と自社株14万株の売却を実施するほか、需給動向に応じ、岩佐実次社長の保有株最大20万株を海外市場で追加で売り出すと発表したことが嫌気された。新株発行が46万株と発行済み株式数の約10.8%規模とあって、株式価値の希薄化や株式の需給悪化が懸念された。発行価格は27日から7月1日までのいずれかの日に決定。同時に14年2月期の上期配当を従来計画の180円→200円(前年同期は150円)に増額すると発表したが、材料視されなかった。

■NFKホールディングス (6494) 116円  +30 (+34.9%) ストップ高    本日終値
 18日、NFKHD [JQ]が子会社の日本ファーネスが日揮 (1963) よりマレーシア向け廃ガス焼却炉2基を含む大型案件を約10億円で受注したと発表したことが買い材料。今回の案件は14年3月期から15年3月期にかけて売上計上する予定。詳細については現在精査中で、同社の今期業績(売上高予想は33億円)への影響については判明次第開示する方針。大型案件受注による業績上振れに期待する買いが殺到した。