2013年6月24日月曜日

岩谷産が続伸、燃料電池車の安全基準に日本案との報道を材料視

341+11
岩谷産業<8088>が続伸し、一時29円高の359円まで買われている。「日本、米国、EU(欧州連合)など33カ国・地域は今週、燃料電池車の安全性の国際基準で日本案を採用する」と23日付の日本経済新聞が伝えた。関連銘柄として水素ステーションを展開する同社に買いが向かっている。

 報道によれば、24-28日にスイス・ジュネーブで開く国連の作業部会で各国が正式に合意するとしている。日本車メーカーは国内仕様のまま輸出できることになり、関連分野にもプラス効果が期待される。 産業ガス・溶材、電子・機械、マテリアルなど幅広く展開。力を注ぐ液化水素事業は、クリーンエネルギー商材として成長期待が大きい。

 14年3月期予想の連結経常利益は前期比3.4%増の180億円。「前期は製造業の稼働低迷で産業ガスやマテリアル事業が想定以上に悪化し、電力料金の値上げも響いた。今期は全部門で増収を目指す」(経営企画部)という。

 主力の総合エネルギー事業では。M&Aを軸にLPガス消費者戸数の拡大と効率的な供給体制を構築。防災・節電関連の需要開拓に取り組み、「富士の湧水」、カセットこんろなどの生活関連商品の拡販などにも力を注ぐ。引き続き電力料金の上昇や製造業の海外移転など厳しい環境は続くが、増収とコスト削減で増収増益を目指す。期末一括配当の7円は継続する計画。

 テクニカル上では、25日移動平均線がサポートラインとして機能を果たしつつあり、下方に傾いた場合でも75日移動平均線を下回る可能性は低い。460円前後に控える戻り待ちの売りを消化できれば、年初来高値(481円、3月22日)抜けが有望視される。高値抜けでも予想PERは14倍台と割高感はない。

 5/22日終値は6円高の446円。