2013年6月13日木曜日

「安倍トレード(日本株買い・円売り)の加速点(4/4)への回帰

今日の海外市場

 本日13日の欧米市場のドル・円は、安倍トレード(日本株買い・円売り)の手仕舞いによる円買いと年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の押し目買いとの攻防を見極める展開となる。

 明日閣議決定される安倍政権の成長戦略「日本再興戦略(Japn is back)」を控えて、安倍トレード(日本株買い・円売り)ポジションの手仕舞いが加速しており、4月4日時点の相場水準へ回帰(back)している。

 安倍トレードの出発点である、2012年11月15日の安倍自民党総裁の「デフレ脱却」宣言時の水準は、ドル・円が80円80銭付近、日経平均株価が8829.72円。
 加速点である、2013年4月4日の黒田日銀総裁の「異次元の量的・質的金融緩和」宣言時の水準は、ドル・円が95円付近、日経平均株価が12634.54円。

 5月22日、バーナンキFRB議長が資産購入プログラムの縮小の可能性を示唆したこと、6月5日の安倍首相の成長戦略第3弾と6月11日の黒田日銀総裁の現状維持への失望売りで、安倍トレードの手仕舞いが加速しつつある。

 本日の日経平均株価の終値は12445.38円、ドル・円は94円台で推移しており、4月4日の相場水準へ回帰している。

 黒田日銀総裁の想定内の動きならば、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)、公的・準公的年金資金などの本邦機関投資家に、4月上旬のドル・円相場で、外貨建て資産へ投資する機会を提供したことになる。
 想定外の動きならば、ジム・オニールGSAM前会長が「We want ABE」と友好宣言を発して以来、良好な関係を築いてきた安倍政権と市場の蜜月に翳りがさし始めたのかもしれない。

 テクニカル分析では、日経平均株価は、半値押しである12085円、ドル・円も半値押しである90円43銭、あるいは38.2%押しの93円57銭付近を目指す展開が予想される。