2013年5月31日金曜日

ファーストリテイリング、ファナック、ソフトバンクが日経平均の方向性を決める

日経平均は大幅に反発。219.69円高の13808.72円(出来高概算17億7000万株)で前場
の取引を終えた。

(以下引用)
30日の米国株式相場は、連銀による量的緩和の早期縮小の可能性が後退したとの見方から、NYダウ、ナスダックともに上昇。この流れを受けて買戻しが先行した。また、寄り付き前に発表された4月の鉱工業生産指数(速報値)が前月比1.7%上昇と、市場予想(0.5%上昇)を上回ったことも買い安心感に。さらに、昨夕に公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が、運用手法を弾力化する方向で検討に入ったとの一部報道も材料視された。

 13800円を回復して始まった日経平均は、その後、為替市場で円が下げ幅を広げた流れを受けて、一時13916.56円まで上げ幅を拡大させる局面をみせている。しかし、トヨタ<7203>、富士重<7270>、マツダ<7261>が下げに転じるなど自動車株が上値の重しとなり、13800円処でのこう着感の強い展開に。

 セクターでは不動産、金属製品、建設、精密機器、サービス、電気機器、情報通信などが堅調。一方で、海運、保険などが冴えない。規模別指数では大型株指数が小幅な上昇にとどまっている。騰落銘柄数は値上がり数が全体の7割を占めている。

 日経平均は、テクニカル面で13800円処に位置しているボリンジャーバンドの、-1σレベルでの攻防が続いている。また、騰落銘柄数は値上がりが7割を占めているが、自動車株の弱い値動きが目立つなか、日経平均の上値の重しとなろう。指数インパクトの大きいファーストリテイリング<9983>、ファナック<6954>、ソフトバンク<9984>が強い動きをみせていることもあり、この3社の値動きが日経平均の方向性を決めそうである。

 後場寄り付き段階や、後場半ば辺りからのインデックス売買、この影響を受けた3社の株価動向に注目である。先物主導で売り仕掛け的な動きがあったとしても、ファーストリテイリング<9983>などに底堅さがみられれば、その後のショートカバーなどが意識されてきそうだ。
(引用元:フィスコ)