2013年5月23日木曜日

本日の注目個別銘柄5/23

<7211> 三菱自動車 158 -25
売り優勢。今期中に約9000億円の累積損失を処理すると報じられている。資本金と資本準備金の一部を取り崩し、優先株の処理方法などは大株主と協議して今後詰めるようだ。
復配も視野に入るなど経営再建の進展と捉えられる一方、優先株処理に向けて公募増資を検討などとも一部で報じられている。足元での株価急騰もあり、増資懸念などのネガティブ面を、より強く意識する動きが先行へ。

<9107> 川崎汽船 221 -11
朝方は買いが先行。海運大手3社のコンテナ船部門の損益が改善と報じられている。3社の同部門の経常損益の合計額は、前期の60億円の赤字から330億円の黒字に改善の見通しと。同社もコスト削減を図って増益を見込んでいるもよう。相対的にコンテナ船事業のウェイトが高い同社には、より関心が高まりやすくもなっているようだ。

鉄鋼セクター
朝方は強い動きが目立った。モルガン・スタンレー(MS)では、業界の投資判断を「インライン」から「アトラクティブ」に格上げ、大手各社の目標株価を揃って引き上げている。新日鉄住金は390円、JFEHDは3200円としているもよう。数量回復、自動車用鋼板値上げ、中国鋼材市況底入れに向けた減産などが、7-9月期のコンセンサス上振れのカタリストになるとの見方。

<6703> OKI 210 -20
朝方は賑わう。みずほ証券では投資判断「買い」でカバレッジを再開、目標株価は270円に設定している。プリンタのスペイン子会社における不適切会計処理問題は概ね終結と判断しており、ATMを中心に情報通信の好調は今後も続くとしている。構造改革効果や円安の恩恵に伴う利益拡大に対して評価余地は大きいとの見方。

<9605> 東映 607 -91
急落。三菱UFJでは投資判断を「アウトパフォーム」から「ニュートラル」に格下げしている。目標株価も750円から670円に引き下げ。前期に大ヒットした映画作品の反動減、SNゲーム売上の伸び悩みなどで、今期は会社計画並みの大幅減益が免れないと指摘しているもよう。今期営業利益は90億円で前期比36%減、市場コンセンサスは130億円程度の水準となっている。

<7974> 任天堂 10500 -720
さえない。モルガン・スタンレー(MS)では投資判断を「イコールウェイト」から「アンダーウェイト」に格下げしている。上期中は安定的な株価推移が予想されるものの、現在のバリュエーションは円安の影響を概ね織り込んだ水準にあり、下期以降に顕在化すると見られる悪材料を完全に織り込んでいないとの指摘。今期営業利益は会社計画1000億円に対して559億円と見ている。

<3861> 王子HD 411 -3
相対的に底堅い動き。紙パセクターには出遅れ物色の流れが向かう格好とみられる。本日は数少ないプラス業種となっている。直近では同社に対して岡三が投資判断を「中立」から「強気」に格上げしている。事業構造転換やコスト削減によって、競合他社と比較して印刷用紙に依存しない収益構造に変化してきた点を評価と。円安に対する抵抗力も強まってきたと評価している。

<6383> ダイフク 939 -23
買い先行で一時は2008年7月以来の1000円乗せ。野村が投資判断「バイ」を継続で、目標株価を840円から1090円まで引き上げており、評価材料視されている。構造改革による粗利益率の改善や円安効果を織り込んで収益予想を上方修正、今・来期とも20%の営業増益を予想としているようだ。また、政府による設備投資の拡大政策に対する恩恵期待なども高まる方向とみられる。

<6758> ソニー 2159 -131
地合い悪化に押されて伸び悩んだが、朝方は買いが先行。前日に経営方針説明会を開催している。来期のモバイル事業の売上高を従来の1兆円から1.5兆円へと上積みしているほか、エレクトロニクス事業を来期には3000億円の営業黒字に回復させる計画などとしている。基本的な経営目標は昨年の公表数字と変化ないが、三菱UFJでは、エレクトロニクスの業績改善は見えてきた印象などと捉えている。