2013年5月30日木曜日

株、信託銀の売越額4658億円 96年9月以降で最大・5月4週

 東京証券取引所が、30日発表した5月第4週(5月20~24日)の投資部門別売買動向(東京・大阪・名古屋3市場、1.2部と新興企業向け市場合計)によると、信託銀行の売越額は4658億円となり、統計をさかのぼれる1996年9月以降で最大となった。

この週は23日に日経平均株価が1143円安と大きく値下がりした。年金基金などから運用資産の配分を見直すための売りなどが出た模様だ。

 海外投資家(外国人)は3週ぶりに売り越しに転じた。週前半は買いが先行したとみられるが、週末に向けて売りが増え売り越しとなったとみられる。売越額は44億円と小幅にとどまった。

一方、個人は3週ぶりに買い越した。買越額は4080億円で、昨年11月以降の株高局面で最も大きくなった。買越額は2009年6月第3週(4928億円)以来の大きさだった。

 今回の株高が始まって以降、「初の調整らしい調整」(立花証券の平野憲一顧問)中で個人は先高観からの押し目買いを活発化させていたようだ。現金取引でも信用取引でも買い越しとなった。