2013年10月30日水曜日

10/30明日の日本株の読み筋=上値の重い展開か、戻り売り警戒の見方も

あす31日の東京株式市場で、主要指数は上値の重い展開か。30日の日経平均株価は大幅反発し、1万4502円(前日比176円高)引け。NYダウの最高値更新や円安を受け、買いが先行した。大引けにはTOPIXリバランスに伴うインデックス買いが流入したもようで、売買代金も2兆7213億円(前日は1兆8741億円)に膨らんだ。チャート上では、5日、25日の両移動平均線を回復し、先高をにおわす動きだ。ただし、「1万4500円から上は戻り売りが多い」(銀行系証券)とし、警戒感を指摘する向きは少なくない。円安基調とともに売買代金2兆円オーバーを維持し、売り物をこなせるかがポイントになる。

 また、主力銘柄の一角に決算・業績見通しが不発に終わるケースも散見され、戻りは限定されるとの読みもある。すでに、コマツ(6301)が28日引け後に14年3月期の連結業績予想(米国会計基準)を下方修正し、きのう29日に急落(8%安)、きょうも続落した。この日は、午後1時30分に新日鉄住金(5401)が14年3月期の連結経常利益を上方修正したが、市場コンセンサスに届かず、下げ転換。業種別株価指数で鉄鋼株が値下がり率トップに転落した要因となった。むろん、大半の上方修正銘柄は良好な反応を示しているが、今回は市場の期待値が高いだけに今後も明暗を分ける動きが続く可能性がある。なお、30日のFOMC(米連邦公開市場委員会)、31日の日銀金融政策決定会合については、サプライズはないとみられている。