2013年10月21日月曜日

10/21C&R社の成長性は不変

C&R社の成長性は不変
 クリーク・アンド・リバー社(C&R社)(4763)は映像クリエイターのほか、医療、IT(情報技術)、法曹、会計など専門性の高い分野のエージェント業務を手掛ける。子会社の不適切な取引が発覚し、9月初旬に株価は急落したが、業績の成長性は不変で、中期的に見直しが進もう。

 子会社でIT分野のエージェント事業を手掛けるリーディング・エッジ社が過去に不適切な取引および会計処理を行っていたとして、同社は12年2月期以降の決算を訂正した。ただ、影響は限定的であり、今期の業績予想は変更していない。株価面では400円台の一進一退から急落し、一時は年初来安値354円(9月2日)を付けた。しかし、回復も早く、12日には400円台回復を果たしている。

 一方、業績面は引き続き好調だ。今月10日に今期の13年8月中間期(3-8月)決算を発表、売上高105億500万円(前年同期比23.0%増)、営業利益7億4200万円(同23.1%増)となった。主力のクリエイティブ(日本)分野が引き続き伸びているほか、決算期を12月末から10月末に変更した医療分野のメディカル・プリンシプル社も前年同期比でプラス基調を継続し、中間期としては売上高、利益とも過去最高を更新した。なお、リーディング・エッジ社に関する影響額は営業利益で800万円程度。

 プロフェッショナルな分野における人材ニーズは根強いことから、下期も順調な推移が続く見通しだ。IT分野はITエンジニア派遣などに注力し、立て直しを図るという。また、電子書籍関連事業、アジア向け出版エージェンシー事業など新規事業にも取り組み、14年2月期の通期では期初と変わらず売上高200億円(前期比5.3%増)、営業利益12億円(同14.7%増)を見込んでいる。

 そのほか、今期から建築、ファッションデザイン分野の人材エージェント事業を本格的にスタートしている。いずれも専門性が高く、海外展開も視野に入れられることから、将来的に事業の柱へと育成していく方針だ。また、7月には動画投稿サイト「YouTube」で映像系クリエイターを支援するMCN(マルチチャンネルネットワーク)として「オンラインクリエイターズ」運営を開始した。登録者数、アップロード動画数、動画の再生回数は順調に伸びている。(引用元:株式新聞)