2013年10月29日火曜日

船をやめた日立造船など社名に騙されずに狙う 新業態で大変身した10万円オールド株とは?

社名は造船だが主力はゴミ焼却炉。焼き鳥からうどんへチェンジ。シロアリ駆除がメインと思ったら実は太陽光発電システムだった…。社名や昔のイメージからは、今の主力事業が想像できない銘柄は意外と多いもの。今アベノミクスなどで話題になっているテーマの隠れた本命株もあるゾ。
昔ながらのイメージ持っていると株では勝てない!
新業態を調べたら話題のテーマ株が見つかることも
 上場企業の中には現在の主力事業が社名や昔のイメージだけでは想像できない会社も多い。今話題のテーマから外れているどころか、ど真ん中だったりするケースもあるから、よくよく調べてみたい。
 たとえば日立造船(7004)。同社は、現在船を作っておらず、ゴミ焼却発電施設や地下掘削機、海水淡水化プラントなど、さまざまな分野の施設や機械が主力となっている。大規模太陽光発電所(メガソーラ)やバイオディーゼル燃料製造装置も手掛け、環境分野のテーマ株としても注目だ。同社がなぜこのような大胆な業態変革を行なったのかについては、『陸(おか)に上がった日立造船』(弊社刊)を読んでみて欲しい。

 速く走れると人気の運動靴、その名も「俊足」。その製造元であるアキレス(5142)は、東京五輪決定でスポーツ関連株としても注目だが、実は自動車関連株でもある。シューズで長年培ってきたゴムやプラスチック、皮革技術を活用して、自動車の内装資材を製造しており、ウレタンなど産業資材と併せて、非シューズ部門の売り上げはシューズ部門の3倍にものぼっている。

自社製品を作り出すために開発した技術がその後の主力になった企業も多い。
 セーラー万年筆(7992)もそのひとつ。万年筆のプラスチック部品を成形した後、取り出す時の手間を省くために産業ロボットの開発に着手したのは今から46年も前。以来、同技術の発展に努めた結果、みごと主力事業に成長した。
事業を多角化していくうちに、主力事業が変化するケースもある。繊維から非繊維に変化した東洋紡、焼き鳥からうどんへと外食業態を大きくシフトしたトリドール(3397)もその典型。