2013年7月18日木曜日

テラ---自己免疫疾患およびアレルギー疾患に対する新たな免疫療法の開発を推進

(2191)テラ  2736  +11
テラ(2191)は、東大医科学研究所で研究開発された樹状細胞の培養技術をもとに、樹状細胞ワクチン療法(※)を中心としたがん免疫療法に関する最先端技術・ノウハウを医療機関に提供。

17日、同社は免疫制御性樹状細胞の技術に関する独占的実施権(特許発明を独占的に実施できる権利)を取得したことを発表した。「免疫制御性樹状細胞」は、T細胞(リンパ球の一種)に対して免疫の活性化を強力に抑制することに加えて、免疫を抑制するT細胞を誘導する能力に優れている樹状細胞で、炎症環境においてより強力に免疫を抑制する能力を保つことができる。

樹状細胞には、免疫の過剰な活性化を抑えることで、自己免疫疾患及びアレルギー疾患への臨床応用が期待される免疫寛容性樹状細胞と呼ばれる樹状細胞が存在する。しかしながら、免疫寛容性樹状細胞は自己免疫疾患及びアレルギー疾患の炎症の原因となるT細胞の活性化を抑制する能力が弱く、改良する必要があった。その課題を克服したのが「免疫制御性樹状細胞」である。

同社は同技術の臨床応用を検討することで、がん領域における樹状細胞ワクチン療法等の研究開発に加えて、自己免疫疾患およびアレルギー疾患に対する新たな免疫療法の開発を推進していく。

※樹状細胞ワクチン療法とは
免疫細胞療法の一種であり、がんの治療法では最先端の治療法で第4の治療法として注目されている。免疫細胞療法とは患者自身の体から血液(免疫細胞)をいったん採取して、それを培養・活性化して、再び点滴によって体に戻し、取り除きたい悪性細胞(がん細胞)を退治していく方法。