2013年7月19日金曜日

7/19前場:日経平均は160円安、買い一巡後に下げ転換、一時1万4500円割れも

19日前場の日経平均株価は前日比160円89銭安の1万4647円61銭と6営業日ぶりに反落。朝方は、NYダウの最高値更新や、対ドル、対ユーロでの円下落を受け、買い先行となり、午前9時13分に1万4953円29銭(前日比144円79銭高)まで上昇。買い一巡後は、連日上昇の警戒感などから、売り圧力が強まり、下げ転換。円下げ渋りとともに株価指数先物に大口売りが連続的に出て下げ足を速め、午前10時29分には1万4413円28銭(同395円22銭安)を付ける場面があった。その後は買い戻しや押し目買いに切り返し、下げ幅を縮小したが、戻りは限定された。

 東証1部の出来高は21億6768万株。売買代金は1兆7818億円。騰落銘柄数は値上がり315銘柄、値下がり1332銘柄、変わらず105銘柄。

 市場からは「朝方1万5000円に接近し、いったん換金売りの動きとなったところに先物が崩れ、急降下したが、取り立てて悪材料が出た訳ではなく、次第に落ち着きを取り戻すのではないか。ただ、21日投開票の参院選通過で、出尽くし感につながる可能性があり、その意味でも週明けの動きが重要になってくる」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、川崎汽(9107)などの海運株が下落し、DOWA(5714などの非鉄金属株も軟調。東電(9501)などの電力株も売られた。安川電(6506)、太陽誘電(6976)などの電機株や、いすゞ(7202)などの自動車株もさえない。旭硝子(5201)、住友大阪(5232)などのガラス土石株や、帝人(3401)などの繊維株も安い。三井化学(4183)などの化学株や、国際帝石(1605)などの鉱業株も値を下げた。個別では、製品回収処理にかかわる負担見込み額として約25億円の特別損失を計上する芦森工(3526)や、第1四半期(13年4-6月)単体決算で営業利益18.8%減の小松ウオール(7949)が下落。KLab(3656)、ドワンゴ(3715)などの下げも目立った。

 半面、オリックス(8591)、日立キャピタル(8586)などのその他金融株が上昇し、値上がり率トップ。中国が家庭用ゲーム機・ソフトの輸入販売を解禁すると報じられ、任天堂(7974)が買われるなどその他製品株も堅調。LIXILG(5938)などの金属製品株も引き締まった。

 個別では、13年12月期の連結営業利益は従来予想を上回る見通しと報じられた岡部(5959)が上昇。スタートトゥ(3092)、フルキャストHD(4848)、スカパーJ(9412)などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、30業種が下落した。