2013年7月25日木曜日

25日前場日経平均は82円安と続落、円強含みで中盤以降下げ幅拡大

25日前場の日経平均株価は前日比82円82銭安の1万4648円46銭と続落。円が対ドルで前日に比べて円安方向に振れていたことから寄り付きは小幅高となったが、前日のダウ工業株30種平均の小幅安などから買いは続かずマイナス圏に沈んだ。主力企業の決算発表を前にした様子見ムードから小幅安水準でもみ合っていたが、円の強含みを受けて中盤以降は下げ幅を拡大。一時129円88銭安の1万4601円40銭まで売られた。東証1部の出来高は11億550万株。売買代金は1兆29億円。騰落銘柄数は値上がり421銘柄、値下がり1202銘柄、変わらず128銘柄。

 市場からは「主力企業の決算を前に買い手掛かりが不足している一方で、前日のキヤノンの決算でこれまでの期待先行から一転して警戒感が強まっており、円が強含むと利益確定売りが出やすい。なお、東証2部、マザーズ、ジャスダックは堅調。個人は値動きの軽い銘柄へ流れているもようだ」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、「郵政・アフラック提携」報道を受けた第一生命(8750)など保険株をはじめ、関西電(9503)、北海電(9509)など電力株、14年3月期第1四半期の連結営業利益が前年同期比微減と報じられたトッパンF(7862)のほか、凸版(7911)などそのた製品株が東証業種別株価指数で値下がり率上位。パナソニック(6752)、ソニー(6758)など電機株、日産自(7201)、トヨタ(7203)など自動車株も軟調。個別では、美白化粧品問題への嫌気が続く花王(4452)、13年12月期連結業績予想を引き下げたキヤノン(7751)、14年3月期第1四半期が5億円の営業赤字と報じられたアイネス(9742)のほか、リブセンス(6054)、北海電、日本電設(1950)が東証1部値下がり率上位となった。

 半面、旭硝子(5201)、日電硝子(5214)などガラス・土石株、訪日外国人の増加が材料視されたJAL(9201)など空運株、昭シェル(5002)、JX(5020)など石油・石炭株の3業種が値上がりした。個別では、14年3月期第1四半期の連結営業利益8倍超が刺激となったマネパG(8732)、13年6月中間期の連結営業利益が一転増益となった白洋舎(9731)、13年12月期連結営業利益予想を前期比48%増に引き上げたVコマース(2491)、14年3月期連結純利益予想を前期比20%増の225億円に引き上げた日立化成(4217)のほか、ネオス(3627)、新日理化(4406)、日電硝子などが東証1部値上がり率上位となった。

 なお、東証業種別株価指数は全33業種中、30業種が下落した。