2013年7月18日木曜日

ソフトバンクを睨みながら出遅れ中小型株への物色

日経平均は続伸。79.49円高の14694.53円(出来高概算14億7000万株)で前場の取引を終えている。注目されたバーナンキFRB議長の下院での証言では、量的緩和の縮小は米国の経済動向次第との考えを示した。これが好感され、17日の米株式相場はNYダウが反発。シカゴ日経225先物清算値は大証比70円高の14670円となり、日経平均はこれにサヤ寄せする格好となった。

 指数インパクトの大きいソフトバンク<9984>が連日で昨年来高値を更新しており、日経平均をけん引。前場半ばには一時14716.50円と5月24日以来の14700円を回復する局面をみせている。

ただ、上海などアジア市場が弱い動きをみせていることもあり、上値追いは慎重。日経平均の日中値幅は70円程度にとどまっている。

 セクターでは情報通信、繊維、銀行、石油石炭、卸売、サービス、精密機器などが堅調。一方で、保険、その他製品、海運、輸送用機器、鉄鋼、不動産などが一服。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が過半数を占めている。

 日経平均はソフトバンク<9984>のほか、ファーストリテイリング<9983>がけん引している。前日にインテル決算への警戒から弱含みに推移していた値がさハイテクの一角も反発をみせており、安心感はある。

一方、トヨタ<7203>など自動車には利益確定の売りが見られていることもあり、まちまちの動きに。ソフトバンクのインパクトが大きいが故に、同社の値動きが鈍ってくると利益確定のほか、売り仕掛け的な動きにもつながりやすいため、ソフトバンクを横目に睨んでの相場展開になりそうだ。

 日経平均は堅調だが、物色は個別の材料株にシフトしやすい。出遅れ感のある中小型株のリバウンドが目立っており、出遅れ修正を意識した短期の値幅取り狙いの商いが中心になろう。