2013年11月6日水曜日

11/6ファストリが続落 10月既存店、2年10カ月ぶり大幅減

ファストリ(9983)が続落している。

売り気配で始まった後、前日比1050円安の3万1450円まで下落した。前日に発表した10月の国内既存店売上高が、前年同月比13.8%減と大きく落ち込んだことが売り材料。マイナスは4月以来、6カ月ぶりで、マイナス幅は2010年12月(15.5%減)以来、2年10カ月ぶりの大きさとなる。今期(2014年8月期)のスタートとなる9月は4.4%増と比較的堅調だったが、10月は早々に大きく落ち込んだ。来春の消費増税や海外展開の動向を見極める必要もあるとして、見送り気分から売りを誘ったとみられる。

 10月は中旬まで気温が高く、機能性肌着「ヒートテック」など防寒着の販売が伸び悩んだほか、下旬は台風など天候不順も響いた。市場では「今後は在庫がはけるかどうかを見定めたいが、10月はかき入れ時ではないため、落ち込みも過度に懸念するほどではない」(国内証券のアナリスト)との声が聞かれる。ただ、これまで既存店売上高の増加を手掛かりに買われる場面も多かっただけに、減少を売りのきっかけとする投資家は多いようだ。

 株価は8月下旬以来の安い水準となる。日足チャートを見ると10月以降、25日移動平均(前日時点で3万4098円)を下回る状況が常態化しており、テクニカル分析では調整局面が続いている。今期の収益拡大がやや減速するとの警戒が根強いといい、最近は日経平均を押し上げる場面が少なくなっている。(引用元:日経QUICKニュース)