2013年11月5日火曜日

11/5売り仕掛け的な売買が活発化する可能性

日経平均は小幅に続落。22.31円安の14179.26円(出来高概算14億1000万株)で前場の取引を終えている。連休中の海外株高の流れを受けて、買い先行で始まった。しかし、寄り付き直後につけた14323.24円が高値となり、その後はじりじりと上げ幅を縮めるなか、前場半ば辺りに下げに転じている。
 円相場は対ドル、対ユーロともに円高に振れるなか、上昇して始まったトヨタ<7203>、ホンダ<7267>が下げに転じたほか、下方修正を発表した日産自<7201>は10%超の下げに。また、指数インパクトの大きいファーストリテイリング<9983>、アドバンテスト<6857>、京セラ<6971>、ファナック<6954>などが弱い動きであり、日経平均の重しに。一方、ソフトバンク<9984>が強い値動きをみせており、下支えする格好。
 セクターでは石油石炭、海運、情報通信、証券などが堅調。半面、ゴム製品、電力ガス、パルプ紙、輸送用機器、鉄鋼、金属などが冴えない。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が全体の過半数を占めている。
 日経平均はギャップ・アップで始まったが、25日線が上値抵抗として機能している。一目均衡表では基準線、雲上限を割り込んでおり、14070円辺りに位置する雲下限が意識されそうである。また、下方修正を発表した日産自<7201>の下落率が10%を超えるなど、本格化する決算発表において、主要銘柄に下方修正が相次いでいることも手掛けづらくさせよう。空売り規制の緩和によって、下方修正などは仕掛け的な売りのターゲットになりやすく、決算内容を見極めたいところであろう。
 また、ザラバ発表の企業などは、通期計画が据え置かれるようだと、一先ず売りのターゲットになりやすそうである。これまでは、決算発表でいったんは買いで入るスタンスが多かったが、買い一巡後の売り仕掛け的な売買が活発化する可能性がありそうだ。もっとも、短期的な需給が中心と考えられ、売り仕掛け後の踏み上げなど、短期需給に振らされる展開になろう。