2013年8月27日火曜日

江崎グリコの今14年3月期は海外事業が好調で会社増額修正からさらに上振れの公算

 チョコ、スナック等の菓子製造大手、江崎グリコ(2206)の今2014年3月期は、営業利益が前期比7割増と大きく伸びそうだ。海外事業が想定以上の伸びを見せていることが要因となる。

 会社側は7月末に今期業績見通しを上方修正した。東洋経済は会社側の修正値はなお保守的であり、下表程度の増益幅まで上振れするものとみている。

 修正後の会社計画は、売上高が3145億円(前期比7.3%増)、営業利益62億円(36.6%増)。従来計画に比べて、売上高で45億円、営業利益で10億円の増額となった。

 業績修正と同時に発表された江崎グリコの今第1四半期(13年4~6月)決算によると、売上高は前年同期比7.5%増の784億円、営業利益は38億円(前年同期比2.68倍)だった。ここ数年の四半期業績を見た場合、江崎グリコでは第2四半期(7~9月)は好採算の冷菓が売れた影響で売り上げ、営業利益ともに水準が高く、第1四半期を上回る傾向がある。ただ、会社計画値では第2四半期は売上高895億円、営業利益18億円となってしまい、営業利益に関しては第1四半期を下回る勘定になる。

 今第1四半期は、2011年に洪水被害に遭ったタイ子会社が完全復旧して売り上げが前期比3.8倍となって黒字化したことに加え、上海子会社の売り上げが前期比1.4倍になるなど、海外事業が想定以上の伸びを見せている。

 さらに、8月半ば過ぎの段階では好採算の冷菓事業が猛暑を追い風に、好調だった前年同期よりも10%程度売り上げを伸ばしているもようだ。原料費への円安影響を過大視する会社修正計画は慎重に過ぎるといえ、会社計画にはまだ上振れ余地がありそうだ。

 東洋経済の従来予想は会社期初計画に沿った内容となっていたが、足元までの業績進捗状況を見たうえで、下表のように予想数字を独自に会社修正計画よりも引き上げる。
 (百万円)    売上高  営業利益   経常利益    純利益 1株益¥    1株配¥
連本2013.03      293,002      4,540      6,452      3,287     28.9         15 
連本2014.03予     316,500      7,800      8,100      5,700     43.5         15 
連本2015.03予     324,000      8,200      8,500      5,950     45.4         15 
連中2012.09      156,713      5,188      5,594      3,064     27.0          5 
連中2013.09予     168,000      7,300      7,600      5,200     39.7          5