2013年8月23日金曜日

松井証券やカブコム、NISA手数料を無料に

2014年1月に始まる少額投資非課税制度(日本版ISA=NISA)で、株式取引などの手数料を無料にする動きがネット証券の間で広がってきた。松井証券はNISA口座での株式売買手数料を無期限で無料にするほか、カブドットコム証券も買い付け手数料を5年間ゼロにする。顧客の獲得競争は激しく、他のネット証券も追随しそう。手数料ゼロが業界標準になる可能性もある。
 NISAは年100万円までの投資について配当や譲渡益が5年間、非課税になる制度。10月1日に口座受け付けが始まる。松井は同口座で株式や上場投資信託(ETF)、不動産投資信託(REIT)を売買する際の手数料を無料にする。
 松井の通常の手数料は1日の約定代金が10万円までは無料だが、30万円までは1回315円、50万円までは525円かかる。NISA口座では約定代金に関係なく無料とし、株式投資になじみの薄い客層を取り込む狙いだ。
 カブコムは14年の1年間、NISA口座での株式買い付け手数料を無料にする方針を打ち出しているが、期間を18年まで延長する。さらにNISA口座を持つ顧客を対象に、通常の証券口座での株式手数料を1%割り引くサービスも設ける。
 金融機関は今春から口座開設の事前予約を受け付けている。NISA口座は1人1口座しか開設できないとあって、金融機関の間で顧客の奪い合いが激しくなっている。
 ネット証券最大手のSBI証券はNISA口座内での売買手数料を一律52円、楽天証券が一律105円にすることを公表済み。だが、顧客動向次第では追加値下げを打ち出す可能性が高い。