2013年8月15日木曜日

株安招いた麻生発言 法人税率巡り期待に冷水

15日の東京株式市場で日経平均株価は大幅反落。前日に回復した節目の1万4000円台を大きく下回って推移した。後場の取引では前日比の下げ幅が一時300円を超え、1万3800円を割り込んだ。これまで株式相場の重荷となってきた欧州、中国景気への不安感が和らぐなか、麻生太郎財務相の法人税率引き下げに慎重な発言が昼前に伝わり、日本の政策期待が後退したためだ。

 麻生氏は閣議後の会見で「今の段階で法人税率を引き下げるということは、直ちに効果があるというのは少ないと思っている」と述べ、法人税率引き下げに慎重な姿勢を示した。菅義偉官房長官も「首相が(引き下げ検討を)指示した事実はない」と語ったが、市場では安倍晋三政権の副総理でナンバー2である麻生氏の発言をより重く受け止めた。法人税率を巡っては安倍首相が引き下げの検討を指示したとの報道を受け、日経平均が14日に1万4000円台を回復するきっかけとなった。それだけに麻生発言は水を差す内容で、失望売りが出た。

 市場では「閣内不一致が広がるのが、一番の懸念材料だ」(国内投信の運用担当者)との指摘がある。今後、税制を含めた成長戦略の具体化に向けた議論が進むなかで、政策決定がスムーズに行かないことへの不安が浮上している。法人税率引き下げは14年4月の消費税引き上げの議論と不可分との見方が多い。消費税引き上げが実施されれば、景気が減速する可能性があり、その場合は法人税率引き下げで景気を下支えする必要があるとの立場だ。