2013年10月11日金曜日

最高益更新!今期純益増加率トップ200

首位はM&A攻勢続く日本電産

純益率の高い順に並べたランキングで首位となったのが、小型モーターで世界シェア5割以上を誇る日本電産。今期は円安が追い風となるうえに、前期に買収した海外の6社分が上乗せして売上高8000億円以上に膨らみ、純益も過去最高(2011年3月期の523億円)を更新しそうだ。
2位はグリー向けのソーシャルゲームで強いオルトプラス。ただ、新規作品投入に遅れが出ており、今2013年9月期は純益5.4億円(前期比389%増)を見込む会社計画に対し下振れ懸念がある。株価も割高水準にあるが、2010年設立で今年3月に上場したばかりの企業なだけに、最高純益(12年9月期の1.1億円)の更新はハードルが低そうだ。 
3位に入ったリアルコムは中古建機商社のWWBと株式交換を行い、ソフト開発から業容を大きく転換。太陽光発電と建機販売が事業の柱となり、今期は大幅な増益が予想される。ただ、存続性喪失で2015年6月まで上場廃止猶予期間にあり、継続前提に重要事象も残るため、PER6倍台といえども、割安感があるとはいいがたい状況だ。
4位のファイナンス事業が主力のウェッジホールディングスも絶好調とはいいがたい状況だ。13年9月期に最高益を3期ぶりに更新する見込みながら、成長を牽引してきたタイのオートバイリース子会社で景気減速に伴う貸倒れ増などもあり、8月に純益見通しを14億円から6.5億円に大幅減額している。ただ、来14年9月期は収益成長路線の継続が見込まれており、見通しどおりなら、株価に割安感も出てきそうだ。
5位には、メガネ販売が好調なジェイアイエヌが入った。引き続き高い利益成長を見せて、最高益を連続更新しそうだ。PC用が牽引して大幅な増益になるうえ、14年8月期も大量出店の継続を予定しており、既存店も超軽量フレームなどが拡大して高水準を維持しそうだ。

トヨタもホンダも最高益更新

時価総額でやや大きいところを探せば、5000億円超の日立金属が10位に入っている。経営統合した日立電線分が9カ月分上乗せとなり、自動車向けも大きく伸びる。ネオジム磁石も在庫評価損が縮小することから採算が改善する見通しだ。
自動車では、トヨタ自動車が24位に入った。国内唯一の時価総額20兆円超え企業。今14年3月期は8割増益で08年3月期に記録した最高純益を更新する見通しだ。純益は実に1.7兆円。PER11倍は割安圏といえるが、1円円安で営業益400億円超の上振れ要因となるだけに、足元の円安の進み具合ではまだまだ人気化しそうな状況だ。

40位に入ったホンダも最高純益が見込まれる。こちらも08年3月期に記録した6000億円の最高益を上回ることが期待されている。ほかに、完成車メーカーでは、富士重工業、スズキ、いすゞ自動車が最高益を更新する予想だ。一方で、不調が続いたマツダも今期急回復、来期には最高益を更新すると予想されている。また、中国など新興国で強い日産自動車は、今期、来期とも増益が予想されるものの、06年3月期に記録した5180億円の最高純益を更新できるか微妙なところだ。

225新規採用の日東電工も好調続く

この9月に日経平均株価を構成する225銘柄に採用された日東電工も最高益を更新する見通しだ。柱の液晶表示用材料がスマホやタブレット向けに膨らんでおり、連続増益が見込まれる。

かつての繊維大手2社も最高益を更新する。旭化成と東レである。旭化成は電子部材がスマホ向けに好調、医薬も新薬を軸に伸びており、住宅も続伸する。東レは、炭素繊維が航空機向けに好調で、機能性インナーを軸に縫製品がさらに増えそうだ。
KDDIも最高益を更新する。JCOMの連結で上乗せするうえに、携帯からスマホへの乗り換えで通信料収入が好転する。
ベンチャーで元気のあるところを探せば、ソーシャルアプリのenish、ソーシャルショッピングサイト「バイマ」を運営するエニグモなど、12年上場組が連続更新で高い成長を見せている。

時価総額で拮抗、セブンvs.ユニクロ

小売り大手では絶好調の2社が最高益を連続更新しそうだ。ユニクロなどを展開するファーストリテイリングは、13年8月期に900億円超の純益が見込まれており、最高益を連続更新する見通しだ。一方、セブン-イレブンやイトーヨーカドーを展開するセブン&アイ・ホールディングスは14年2月期に純益1700億円超が見込まれる。売り上げ規模では1兆円対5兆円とまだまだ差はあるものの、時価総額はファーストリテイリングが約3.7兆円とセブンの約3.2兆円を上回る。ファーストリテイリングは海外展開の加速、セブンはコンビニ出店と金融の好調もあり、最高益の連続更新が続きそうだ。
ベンチャー系で勢いのあるところでは、ASP受発注のインフォマート、11年に上場した賃貸一括借り上げの日本管理センター、婚活サイトのIBJなどが好調を続けそうだ。

大和ハウス、博報堂DYも連続更新

消費増税の駆け込み需要から戸建て販売が好調な住宅各社でも最高益更新が目立った。大和ハウス工業は戸建ての好調、賃貸の順調のうえに、フジタの上乗せなどグループ拡大効果もあり、最高益を連続更新しそうだ。鉄骨を主力に住宅首位の積水ハウスがランキング41位に入るなど、同業他社の好調ぶりも目立った。
広告業界では英社買収によるのれんが重い電通の減益が見込まれるなか、博報堂DYホールディングスの好調が目立っている。苦手のエレキ向けが業績不振に沈むものの、自動車向けの比率の高さが幸いしている。また、アップルに強いこともプラスに働いているようだ。ネット広告も堅調だ。
足元の円安基調によって輸出関連企業を中心に業績の上振れ期待が強い。米国の金融政策次第だが、今回見送られたQE3(量的緩和政策)の出口戦略としても年内には緩和の縮小が始まる公算。円安トレンドは続きそうで、中間決算時の上方修正期待も高まっている。また、来期増益まで織り込めば、今期PERで割高に見える銘柄でも、まだ上値余地が出てくるところが見つかりそうだ。