2013年6月7日金曜日

来週の東京株式市場は引き続き神経質な展開となりそうだ

為替などと連動して先物主導の荒い値動きが続くとみられている。

(以下引用)
週末にメジャーSQ(特別清算指数)算出を控え、海外投資家の売り仕掛けなどに対する警戒感も強い。

一方、短期的には売られ過ぎとの見方や海外市場と比べた割高感のはく落、需給整理の進展などが指摘されており、株価底入れを期待する声も出ている。

日経平均の予想レンジは1万2300円─1万3200円。

5月23日高値から6月7日安値まで、約2週間で日経平均は下落率21.2%、下げ幅3394円の調整となったが、マーケットは依然不安定だ。日経平均の高安の値幅は連日のように300円を超え、為替や債券先物など他市場と連動して株価の上げ下げが繰り返されている。日経平均ボラティリティ指数も42台と高止まりしたままで低下する兆しがみえてこない。

立花証券・顧問の平野憲一氏は「円高進行で国内企業業績の上方修正期待がはく落し、買い手がかりが見当たらないなかで、マクロ系ヘッジファンドなど短期筋による売買に振らされてる。裁定買い残もいまだ3兆円台と高水準で売り仕掛けへの警戒感がくすぶる」と話す。週末にメジャーSQ(特別清算指数)算出を控え、思惑が広がりやすい。ヘッジファンドは先物以外にも個別株への空売りを仕掛け始めたと指摘されており、個人投資家の投げ売りを誘うなど売りが売りを呼ぶ展開が警戒される。

一方、日経平均終値と25日移動平均線(1万4278円93銭=7日)とのかい離率がマイナス9.81%となり、短期的な売られ過ぎ感は強い。日経平均の予想PERも14倍台まで低下し、海外市場と比べてフェアバリューに達したとの見方もある。7日には年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の新中期計画が発表され、国内株式の割合を従来の11%から12%に増やす方針を示したほか、著名投資家ジョージ・ソロス氏の日本株買い再開が伝わり、株価反転への期待が強まっている。

ベイビュー・アセット・マネジメント運用第一部長の佐久間康郎氏は「5月23日以降の株価急落で海外市場と比べたアウトパフォーム分がかなりはく落し、需給の整理が進んできた。またマーケットを先導しているREITの利回りが約3.9%まで上昇(訂正)し、イールドの観点からリスク資産が魅力的な水準となっている。ボラティリティが高いため、瞬間的に下値を探る可能性はあるが、そろそろ底入れが近いのでは」と述べている。

主なスケジュールでは10─11日に日銀金融政策決定会合が開催され、長期金利の乱高下を抑制するため、現在1年以下に限定されている資金供給オペの期間を2年以上に延長することを議論する見通し。このほか、10日の4月経常収支、12日の4月機械受注などが予定されている。
(引用元:ロイター)